
もし私が神奈川大学で赤十字の水上安全法を、鵠沼海岸でJLAのベーシック講習会を受講していなかったら、材木座でのバーベキューに誘われていなかった。
そしてKLGに入ることはなく、2年続けて由比ガ浜の監視長を務めた彼に泳ぎを教えることもなかっただろう。
KLGに入っていなければ婚約も婚約破棄だってしなかっただろう。
もちろん大学にいた頃の私には、そもそも海に行こうなんてことすら思いもよらなかった。
でも4年たって振り返ってみると、はっきりとわかる。
つまりこういうことだ。
経済的にはまるで将来に役立ちそうもないこと、言い方を変えるなら才能よりも先に努力が足りないせいで好きなことだけをやり生活を成り立たせることが不可能となった今でも、自らが生きている、息をしていると感じられるのはそういった瞬間にしかないということ。
だから今はただのくずのような存在であっても、自嘲気味であったり、惨めな気持ちになることが多くても、将来は何らかの形で満足を得られると信じずにはいられない。
とにかく師匠と仲間を信じることだ。
とにかく信じ切ること。
信じれば少なからずどうしようもない不安からは解放されるはず。
そこから人生を変えることができるかもしれない








